アートのレシピ

美学校「アートのレシピ」受講生によるブログです。
美学校webサイト http://www.bigakko.jp/

2013年6月22日土曜日

6月22日授業


さて、今週はオブジェ総論パートⅡといよいよ写真論に突入しました。
そして現在終日が近づいて来たOBたださんの
「むこう側」展 http://dragged.jp/news/
についても松蔭先生からご紹介いただきました!

オブジェは陽ちゃんの宿題から、
今一度、既成概念を壊し、機能を剥奪することというメソッドを叩き込みました。
そして写真論では、課題「写真と絵画の違い」についてそれぞれ発表。
絵画
・主観的
・一点もの
・工芸性(時間をかける)
・心象/幻想
・内に内に
・でこぼこ
・つけたし&やりなおしができる

写真
・客観的
・複製可能
・ジャーナリスティック/ドキュメント
・観る目が必要
・事実/現象

といった見方が出てきました。
「写真を撮る」を実践する試みとしては
トイレットペーパーを撮影するワークショップをやりました。
同じモチーフを撮影するだけでも、全然それぞれに異なりとても楽しい結果になりました。
陽ちゃんの窓際のトイレットペーパーは雰囲気があってとても良かったね!
白いモチーフのトイレットペーパーをきちんと撮影するのはどうしたら良いのか
皆さん短時間で、自分なりの見所を捉え、写真にするという実験でした.
そこでは物を観る観察力やコミュニケーション能力が大切だということもわかりました。






2013年6月15日土曜日

6月15日授業

今回の授業は「オヴジェ論総括」として、
・既成概念=常識すなわち「社会的な共通項」に一手間加える(いたずらする)ことで、人の「面白い!」とか「何コレ?」といった琴線に触れる新物体。
・既製品の物質の持つ質感や量やサイズ感を把握して組み合わせ、意味や機能をガラリと変えてしまうような新物体。
をオヴジェと呼び、ワークショップで各自制作したものを振り返りつつ各人のオブジェ達成度合いを話し合いました。

また、課題「面白いと思うものを3枚写真に撮って来る」の発表を行いました。
それぞれの興味の視点が異なり、どんな傾向があるのかを話し合ったりしました。

来週6月22日は「写真を撮るとは?」について授業をやります。
宿題は「絵画と写真の違い」をそれぞれ考え発表してください。
発表のために参考資料を持って来ることも大歓迎です。
「絵画と写真の違い」は絵画や写真のメリットやデメリットでも良いです。

2013年6月8日土曜日

6月8日授業


授業の前半は「リニア/ノンリニア」という話題から開始。
カセットテープの時代からデータの時代へ。
昔は録音に途中で失敗すると、またはじめからやり直す作業が必要だったのに、
最近は途中で失敗しても、続きから録音できるようになったね。という話しからアナログorデジタルとも違うけれど、
リニアな時代にはそもそも一発勝負・編集できない面白さがあり、そこには必ず“画策する”という行為が生まれるけれど、
ノンリニアな時代では再編集・再構成が何度もできるから、だからこそ生まれるチャンスオペレージョン=偶然性も面白いよね。
という話しをしていました。
最近私たちの身の回りにはノンリニアな物がたくさん溢れていて、
ノンリニアの生んだ「カット(コピー)&ペースト」という技術はものすごく衝撃的だという話しにも及びました。

話しは変わって、授業出席者の全員が「フランシス・アリス」第1章をさっそく見に行っていたので、話題はフランシス・アリスへ。
展示会場でみつけた16mmの映写機やオートリピート機能のあるレコードプレイヤーの話しに飛び、
またしてもリニアとノンリニアな話題へ。。
それから、展示方法として「空間に寝そべるスタイルは流行っているのか問題」を期に、
クリスチャン・マークレーのclockという作品の紹介へ。
clockはそれこそ編集の面白さを最大限に活用した作品で、という、
皆で映像を見ながら、単純だけどシンプルな強さを持ったアートや、「日常生活の中にあるもの(気づき)」を捉えて作品化するということについて話し、
その発想はすなわちアートのレシピの基本・オヴジェ論へと戻って参りました。

オヴジェ論・第2回目では、実際にワークショップをやってみようということで
既製品と既製品を結婚させるように、持ち寄った道具の機能を剥奪し、既成概念を変えるということに試行錯誤しました。
各自とても悩みながらも、作品を発表。
オヴジェの奥深さに苦戦しながらも、まずは受講後初めての作品制作を無事終了しました。