7月7日はいつもの教場での講義ではなく、
三田村先生と国立新美術館にて、『「具体」ーニッポンの前衛18年の軌跡』を鑑賞しました。
具体はリーダー吉原良治の
「われわれはわれわれの精神が自由である証を具体的に提示したいと念願しています。」
という言葉にグループ名の由来を持ち、ひたすらに『新しい』抽象表現を志向した
芸術家集団だったようです。。
海外での評価が高い一方で日本での認知度は低く、
私もご多分に漏れず今回の展覧会まで知りませんでした。
ですが、具体の作品は今見ても『新しい』と思える作品も多くあり、
これを50年前の人々が作ったのかと思うと驚くと同時に
2012年の今の新しさとは何だろうかと考えてしまいます。
また、テレビ放送が1953年に始まり、
その翌年1954年に具体が活動を開始したことを考えると、
どれだけ時代に先行していたのかが伺えます。
展示は、インスタレーションあり、平面あり、映像ありで盛りだくさんの内容で、
みんな楽しんで鑑賞できたのではないかと思います。
展覧会場に
「これが美術であるかないか、そんなことどちらでもよさそうです。
美術の概念にあてはまらないものの方が、食欲を催すのです。」
という吉原良治の言葉があり、それがとても美学校的だなと思って印象に残りました。
なるほど、『新しい』ものはその枠の外側にあるのかもしれません。
さて、来週は今回の展覧会レビューをそれぞれ書いてきて、
あーだこーだ言い合いです。また七人七色の感想が出るでしょう。
楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿